波紋を広げる年間20ミリシーベルト

数日前にこのブログでも取り上げた「学校の校庭利用の放射線量上限を年間20mSv(マイクロシーベルト)とする政府の安全基準」が大きな波紋を広げています。4月20日以前は、一般人の被ばく限度量は一律1mSv/年だったのですか…

毒物と放射性物質

直前の記事で、「放射性物質は、いわゆる毒物と違うので、中和させて無毒化するといったことができません」と記しましたが、なぜそうなのか、少しだけ話を深めておきます。 例えば、気体の塩素は強い毒性を持ちます。大量に吸い込むと死…

どうするのだろう?除染

文科省から来年の3月11日までの累積線量推定マップが公表されました。 これによると、浪江町の一部では235mSv(ミリシーベルト)に達し、原発から50㎞前後も離れた伊達市や福島市、二本松市の一部でも、一般人の人工被ばくの…

年間20ミリシーベルト!?

原発事故は地域社会と地方文化を根底から破壊してしまう。人類は、チェルノブイリでたくさんの命とひきかえに得た重大な教訓を生かすことができませんでした。 文部科学省は、昨4月20日付けで教育現場向けに「放射能を正しく理解する…

モニタリング体制に問題有り

そもそも、福島第1原発の敷地内や施設内での放射性物質のモニタリング(監視)体制に大きな問題があります。 考えてみたら、居眠り運転で重大事故を引き起こした容疑者が、みずから現場検証を行っているようなもの。お目付役は、ドライ…

核種分析、間違いの怪

4月21日に発表された東電のプレスリリースでは、3月24日・28日・29日に原発施設内で採取した試料に対する核種(放射性物質の種類)分析の間違いが発表されました。 タービン建屋でのデータから、目立つ変更点を拾ってみましょ…

水道水の放射性物質基準値はデタラメ

本ブログでは、できるだけ感情的な言葉による表現を避けてきました。それで物事が本質的に解決することは有り得ないと考えているからです。 しかしこれだけは、「デタラメ!」と断じざるを得ません。 ニュースでさんざん報じられてきた…

地方の力を、住民の力を

●アメリカ・バーモント州発「原発の運転不認可巡り訴訟」 福島第1原発の1号炉や2号炉などと同じGEMark1というタイプの原子炉が稼働するバーモント・ヤンキー原子力発電所を巡り、バーモント州のシャムリン知事が運転期間の延…

オキアミを見れば海がわかる

オキアミと言えば、釣りのまき餌か佃煮の素材。いや、ヒゲ鯨の主食なんてことをご存じ方もいるかも… まぁ、小さなエビのような形をしたプランクトンです。ただ、海の生態系の中で果たしている役割は大きく、自分よりも小さい植物プラン…

ロードマップの読み方

昨4月17日、東京電力から福島第1原発1~4号炉の収集行程表(ロードマップ)が発表されました。しかし、ザッと考えただけでも、本来、対策を考えていく上で必要な情報の多くが欠損しています。 1号炉では、本当に再臨界は起きてい…

放送禁止歌

今日4月16日の「毎日新聞」朝刊11面に興味深い記事が載りました。ブロード・キャスターのピーター・バラカンが語る「風評被害を広げているのは誰か」(View Point欄)です。 本ブログでも紹介した、忌野清志郎(RCサク…

崩壊した五重の壁(2)

では、その頃、炉内はどうなっていたのでしょうか? 燃料棒被覆管が溶けても、まだ、ペレットの二酸化ウランの融点には至りません。バラバラとペレットは圧力容器の底部に落ち、溜まっていったはずです。ペレットは、核分裂生成物の崩壊…

崩壊した五重の壁(1)

「原子炉は五重の壁で防御されている」。この原子力安全神話の根底が崩れ去りました。 まず、最初に「五重の壁」とは何だったのか、今一度、まとめてみます。 ●第1の壁=燃料ペレット。低濃縮ウラン(ウラン235の濃度が2%から5…

ごく微量のストロンチウム90?

当ブログで再三警告を発してきた、極めて危険な核分裂生成物の一つ、ストロンチウム90が正式に検出されました(変な表現ですが)。 例によって、国やマスメディアは「危険な量ではない」を連呼していますが、少しだけ正確に記事を読ん…

忌野清志郎 サマータイムブルース&LOVE ME TENDER

忌野清志郎(RCサクセション)のライブ映像。 「偉大な忌野清志郎の遺言」か「忌野清志郎の偉大な遺言」か… 闘い続けた清志郎の姿に少し目が潤みます。原発全廃へ向けた思いを新たにしました。