モニタリング体制に問題有り

そもそも、福島第1原発の敷地内や施設内での放射性物質のモニタリング(監視)体制に大きな問題があります。

考えてみたら、居眠り運転で重大事故を引き起こした容疑者が、みずから現場検証を行っているようなもの。お目付役は、ドライバーが眠そうなのを知りつつ、運転を続けさせてきた同乗者=原子力・安全保安院なのです。
サンプルの採取は東電じゃないとできない部分もあると思いますが、すぐさまモニタリングの主体を第三者機関に移すべきでしょう。
重大事故ですから、同一のサンプルを複数の機関で分析する体制が必要です。国立大学の研究室などがよいでしょう。また、原子力発電に対して慎重な態度を取り続けてきたグループにも参加を仰ぐべきです。

もう一つ、これもモニタリングに関連する話ですが、昨20日、原子炉建屋内に入ったロボット「パックボット」が撮影した映像が公開されました。「撮影自体は17日と18日に行われたのに、なぜ公開は20日なの?」と率直に思ってしまいました。
東電は、見せたくないものが写っている部分をカットしているのでは、と勘ぐりたくもなってしまいます。よきに解釈しても、本当は重要な情報が隠されていた映像が公開されていない可能性があるでしょう。多くの科学者や技術者に出来るだけ早く、すべてを見てもらい、意見を求めていく姿勢が必要です。東電の隠蔽体質はまったく変わっていません。

最新鋭のロボットによって得られている原子炉建屋内の貴重な映像は、リアルタイムのストリーミングで、全世界に対して公開されるべきだと考えるのは私だけではないでしょう。

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