下水処理施設で放射性セシウムが出続けている

前の記事で、ヨウ素131の検出状況を確認するために、東京都下水道局のデータを確認しました。
「2012/1/2~5」のデータを見て、ちょっと愕然としました。
セシウム134とセシウム137の値が、ありかわらず高いのです(汚泥焼却灰のデータ)。過去データをざっと見ましたが、昨年5月に発表が始まって以来、汚泥焼却灰の放射性セシウムは、変動はありますが、基本的に高いレベルが続いています。
放射性セシウムは、土との親和性が高いので、一旦地面に落ちると、そう簡単に土からは離れないと言われていますが、それでもこの値。アスファルトやコンクリートが多い、東京ならではの現象なのでしょうか…

環境中にある放射性物質が、少しでも下水処理施設に集まって、安全な場所に保管されるなら、それはそれで悪いことはありません。
しかし、下水処理場で汚泥としてつかまえられている放射性物質は、全体の何パーセント?残る大半は、河川へと流れ込み、やがて海へ。そして、一部は蒸発して雨としてふたたび降り注ぎ、一部は魚介類に取り込まれて食卓へと上ります。
川底に残った分は、浚渫されて埋め立てに使われ、ほとんどが行方知れずになるでしょう。また、予想もしなかったところから、放射性物質が出てきます。

こんな恐怖を抱えながら暮らすのは、絶対に、今回限りにしなければいけません。そして、この恐怖を横目に見ながら、原子力発電所の稼働を認め続けるとしたら、それは「愚」としか言いようのないものです。これは、日本政府に対する言葉であるとともに、私たち自身に向けた言葉でもあります。

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