今ごろになって、「水産庁、検査強化 「魚の体内で濃縮せぬ」の見解再検討」だそうです。恐るべき不見識!
水産庁には、食物連鎖と生体濃縮に関する知識を持つ役人が一人もいなかった?そんなわけないでしょう。皆、運良く魚から高濃度の核分裂生成物(放射性物質)が検出されないことを願っていただけなのでしょう。自分が面倒な立場に追い込まれたくないだけの理由で。彼らは、漁民のことも、消費者のことも、まったく考えていないと断言したくなります。
水産庁には、食物連鎖と生体濃縮に関する知識を持つ役人が一人もいなかった?そんなわけないでしょう。皆、運良く魚から高濃度の核分裂生成物(放射性物質)が検出されないことを願っていただけなのでしょう。自分が面倒な立場に追い込まれたくないだけの理由で。彼らは、漁民のことも、消費者のことも、まったく考えていないと断言したくなります。
さて事実関係ですが、茨城県沖で穫れたイカナゴ(コウナゴ)から高濃度のヨウ素131が検出されました。これは、私が思っていた以上に速いペースで、生体濃縮が進んでいるということです。半減期8日のヨウ素131でさえ、この調子です。セシウム137やストロンチウム90はどうなっているのでしょうか?
魚の体内に蓄積される放射性物質が、私たちに影響を及ぼすとしたら、間違いなく、それを食べたことによる内部被曝です。何度か書いているとおり、セシウム137は血流に乗って全身を巡り、肝臓や腸に癌などの障害を起こす可能性があります。ストロンチウム90は骨にたまり、造血細胞にベータ線を放射し、白血病を引き起こします。セシウム137とストロンチウム90は微量であっても恐ろしい放射性物質です。
ヨウ素131が検出されたイカナゴ(コウナゴ)は、常識的には、セシウム137やストロンチウム90も蓄積していたはずです。微量であっても、こういったデータは公開すべきです。もし、ゼロであったらあったで、不幸中の幸いとして、明確にすべきでしょう。情報の公開が、まだまだ滞っています。