SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)は、高性能のコンピュータを使って、原発事故による影響を、地形条件や気象条件を細かく算入した上で予測するシステムです。2010年度だけでも7億8000万円という税金を使って運用されています。
政府は、それを「生データを公表すれば誤解を招く」という本末転倒な対応を続けてきました。
政府は、それを「生データを公表すれば誤解を招く」という本末転倒な対応を続けてきました。
情報隠しに対する批判の高まりを受けて、やっと公開されるようになりましたが、どうも出ている情報が足りないような気がして、「SPEEDIの出力図形の一覧」を確認してみました。そうしたら、なんと、ヨウ素以外のFP核種(=核分裂生成物)に関連する内部被ばく関連のデータが、まったくない!
専門用語が並んでいて分かり難いのですが、「地表蓄積量(ヨウ素)(上記以外のFP核種など)/地上に蓄積するヨウ素およびFP核種などの積算量を表示」「内部被ばくによる臓器の等価線量/FP核種などの吸入による肺、骨表面など臓器の等価線量を表示」などは、間違いなく隠されています。特に、ヨウ素131以外の核分裂生成物(半減期が長いセシウム137やストロンチム90)による内部被ばくは、これからも問題となるし、これから注意し、対策を講じても、ある程度効果が期待できるものです。
国は、福島第1の事故に関連するすべての情報を無条件に全面公開すべきです。たくさんの人の命がかかっているという、当たり前のことを日本政府は理解できていないのでしょうか…