福島で放射性降下物(Fallout)が急上昇

福島県が調査・公表している『定時降下物環境放射能測定値』に、1月2日から3日にかけて、非常に高い数値が記録されています。セシウム137が252MBq/km2(メガベクレル/平方キロメートル)、セシウム134が180MBq/km2。

文科省が発表している『定時降下物のモニタリング』に、各自治体が過去に計測した値が残っています。福島市の11月から12月を見ると、セシウム137・セシウム134ともに、不検出~20MBq/km2の間で推移しています。今回の値は、桁が一つ違います。

また、福島県双葉郡で昨年6月・7月に計測されたデータと比べてみると、今回の1月2日から3日のデータが、この頃の平均値に匹敵する数値である事が分かります。

もし、福島第1からの放射性物質の漏出量が増えたことが原因なら、あっちこっちで空間線量が上がるはずなので、おそらく、水素爆発やベントで飛び散って、いまだに上空に漂っている放射性セシウムが、なんらかの原因で、一気に降下してきたものと思われます。ちなみに、1月2日から3日にかけて、福島では降雪はなく、晴れの天気でした。

まず、この放射性降下物の急増の原因を徹底的に究明する必要があります。研究者からの意見を聞きたいところです。
また、「大気中の放射性セシウムは、すでに、ほとんどが地面に落ちているので、マスクなどは必要ない」と言われていることにも、疑問を投げかける必要が出てきます。呼吸による放射性セシウムの摂取に対して、警戒を解くことができないということです。

一方で、文科省は、12月27日まで、毎日、行っていた放射性降下物データの公表を1ヶ月おきに切り替えたようです(福島県は県として連日発表を継続)。まだまだ、放射性降下物の監視を弱めていい状態ではありません。文科省は、ただちに連日公表に戻すべきだと思います。

しかし、突然の放射性降下物(Fallout)の急上昇。原発事故が引き越すものは、誰も予測できないし、誰も制御できないということの証です。

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